東京都北区SDGs推進事業者ロゴマーク

東京都北区 地域振興部 産業振興課

[コンセプト]渋沢×北区×SDGs
北区における「SDGs 認証」のロゴマークは、SDGsの取組みを通じて、北区ゆかりの偉人である渋沢栄一の精神を再認識し、原点に立ち返る契機となるよう願いを込めて、『論語と算盤』をモチーフとして作成しました。
 数々の史料を基に、「論語」は江戸時代の美濃和紙であるB列判型を、また「算盤」は明治~昭和前期まで流通した「6玉算盤」を象徴的イメージとして表現しています。また、両モチーフを、北区(Kitaku)の頭文字「K」に見えるよう配置することで「北区コミュニケーションマーク」との親和性を生み出しています。

[経緯]
「北区ならでは」ということで「渋沢栄一」をメインテーマとしてご依頼をいただきました。渋沢栄一は、北区飛鳥山で晩年を過ごし、数々の産業遺産を残しました。また2024年度の新一万円札の肖像に選ばれています。そんな渋沢栄一の経歴を紐解きながら、彼にちなんだいくつかの方向性を表現すること34案をご提案し、取捨選択とブラッシュアップを繰り返し、期限内の完成を目指しました。
 限られたスケジュールの中、あらゆる可能性を取りこぼさないよう、できる限り多くの案(可能性)を出すように挑んでおります。
それは常に自分への訓練であることはもちろん、イメージが漠然としている場合は特に、ピンポイントで正解を探そうとするより、さまざまな可能性を比較検討していくことで、頭が整理され、確信が強くなるためです。
 数案ずつ絞り、どれに決まっても良いくらいブラッシュアップし、さらに投票によって絞るといったプロセス。途中で実用を想定した企業様のご意見も取り入れ、多くの関係者が関わってくださって決定に至りました。

 今回、名刺への印字が必須条件だったため、その小さなサイズと可読性とのバランスに苦慮しました。一定サイズ以下で使用する場合に簡略版データを別途用意するケースもあるのですが、本件においては区から企業様にデータを提供し、各社で名刺に入れていただく想定でした。社内コピーを使用される可能性も考慮すると、データの種類が増えるほどに混乱は避けられないと考えました。
 そのため、どんな大きさでも同じデータの拡大・縮小で使用できるよう、何度も何度もプリンターで試し刷りを重ねました。まもなくしてプリンターは壊れたのですが、線の細さや隣接距離などが潰れないよう細心の注意を払いました。