海外移住に関するエッセイ・評論

JICA横浜 海外移住資料館 論文事務局

[制作]A4チラシ/片面
[刷色]フルカラー

[経緯]
メディア総合研究所様からのご依頼です。
JICA横浜 海外移住資料館では、国際理解教育のため、日本人の海外移住の歴史を学ぶプログラムが展開されています。その一環としての海外移住に関するエッセイ・評論の募集チラシということで、会社員、教授・研究員、大学生・大学院生、教員・教師、その他が対象となります。今回はより多くの学生からの応募を促したいとのご要望をいただきました。

[コンセプト]
海外移住というテーマは、個人的にはあまり知識のない歴史分野であるため、上記対象者がどのような文脈の方々なのか掴み切れませんでした。そのため「紙とペン」といった典型的なイメージも含め、他にもいくつかご提案して方向性を探るプロセスを試みました。現代においてはほとんどの学生がパソコンを使用すると思われるので、ペンをパソコンにしてみたり、ややポップにしてみたり。

また、学生時代はわざわざ「公募ガイド」などを購入して眺めるほど、自分の力を試す場を意欲的に求める時期なので、
「募集中」という言葉を大きくするだけで、少しでも意識してもらえるのではないかと考えました。

最終的には「紙とペン」のイメージが採用されました。

このような記号としてのビジュアル表現は、ステレオタイプであり古典的である一方で、たいへん伝わりやすく、説明の半分はビジュアルが担ってくれるというメリットを感じます。過去にない斬新な表現を生み出すことも大事ですが、同時に、一般的に広く認知されている記号的表現の基本もしっかり抑え、ケースバイケースでうまく使い分けることが大切だと考えます。

本件の場合は特に、テーマとして対象者も限られ、応募は研究の進み具合や個々のタイミングに依る部分も大きいため、表現の新しさよりも、まずは分かりやすさ、伝わりやすいことが求められ、同時に信頼性、格式、堅実さなども必要な要素だったと思います。