3つのチャレンジ 事例集

東京商工会議所[産業政策第二部]

[制作]A4 中綴じ冊子 52頁 / デジタルブック
[刷色]フルカラー 
[紙質]マットコート90kg(本文)/マットコート135kg(表紙)

[経緯]
前年度のレポート冊子『求められる「少数精鋭の成長モデル」への自己変革』の続編【事例集】としてのご連絡だった。
前回、わずか2週間で1冊完成という荒業が、思った以上に身体的ダメージが残ってしまい、ややトラウマに近いものを感じていた
というのが正直な心境だったため、事前にいろいろとご相談した上での制作開始となった。

→デジタルブック
https://tokyo-cci.meclib.jp/threechallenges/book/#target/page_no=1


[学び]
文章の推敲は何度も重ねられる。
プロのライターやエディターの場合は、一度文字を組んだ誌面を共有すれば、
その誌面に対して、さまざまに赤字校正を書き込んでいくといった流れになるが、
今となっては、それがあくまで出版関係のコミュニティでのことであって、
実際はそういった感覚を共有できることの方が少ない。

仕事の進め方は実に千差万別ともいうべきか。
近年ではWord原稿を更新するというケースが多いように感じる。
もちろんキーボードを打つ方が圧倒的に速いし、広範囲に修正ができると思う。
どこを修正したか分かるよう印してもらったとしても、1箇所でも印漏れがあれば全てを疑わなければいけない。
そのため、更新された原稿が届けば、その都度、全テキストの流し込み直し、ルビ・注釈、太字・下線などの
設定全てをやり直すこととなる。
また、文字数の変化に伴うレイアウト調整、繰り返しによるミスを防ぐため、極度の集中も必要となる。

これに対し以前は大きな戸惑いと激しい葛藤を覚えたものの、ある程度は心を無にして割り切る他ない。
作業軽減のため、ミス防止のため、少しでも自分にできることを模索することが、学びとなり技術の向上につながる。

何度か経験し、これはイレギュラーなことではないと知り、精神的な折り合いをつけていく。
何より、人と人がものづくりをするにあたって、コミュニケーションの重要性を改めて実感する。
振り返ってみて、このような機会を与えてくれたことのありがたさに気付くことができたとき、
灰色だった仕事観も、少し彩られたように感じた。